【回復への道筋⑤】心でつぶやく言葉を変える
人間の情緒は言葉によって規定されている。
これは、自分の中でなるほど度が高かった考え方の一つです。
辛いときって、心の中ですごくネガティブな言葉をつぶやきませんか?
「なんであんな簡単なことができなかったんだろう」
「あんな失敗をしてしまうなんて、自分は力のない人間だ」
「彼は私のことを全く理解していない」
「私は周りから必要とされていない」
辛いときだけではなく、実生活で少しでもマイナスなことが起きると、ネガティブな言葉を心でつぶやき、どんどん辛くなっていきます。
人間の情緒は言葉によって規定されている
からなんでしょう。
心の中で発した言葉は、脳にしっかりと認知され、そのことによって感情が沸き起こるらしいです。
心に思っただけでも、言葉ってすごい影響力です。
ただ、調子が悪いときは、このネガティブな心のつぶやきを止めることができません。
止めることができないので、僕はこのネガティブをカギカッコでくくり、その後ろに、
~と思った
をつけることにしています。つまり
「なんであんな簡単なことができなかったんだろう」と、くにおは思った。
「あんな失敗をしてしまうなんて、自分は力のない人間だ」と、くにおは嘆いた。
「彼は私のことを全く理解していない」と、くにおは憤っている。
「私は周りから必要とされていない」と、くにおは落ち込んだ。
こんな感じのつぶやきにします。くにおは私の名前です(笑)
この時、ドラクエでセリフが流れる時のピピピピという音をイメージするとさらに良しです。
あほらしいですが、ネガティブな言葉による脳への影響を最小限にすることができます。
調子悪いときって、ほんとにこういう言葉が流れるように出てくるので、僕は全部ドラクエのセリフ調にしてやりましたよ。それで治っていくっていうわけではないですが、自分を客観視するクセをつけるのには、少し役立ったかなという感じです。
【回復への道筋③】でも少し触れましたが、主観的(感情的)な自分を、客観的(理性的)な自分で見張っておくことは、病気の回復や再発防止に当たってすごく大切なことのような気がしたので、書いてみました。
「最近、ブログの終わり方がよくわからない」とくにおは考えている。
【回復への道筋④】睡眠薬は必要か
軽症うつになった人って、ほとんどが睡眠障害を抱えている気がします。
寝付けなかったり、途中で目が覚めたり、起きれなかったりということなんですが、これを医師に相談すると
「じゃあ薬出しときまーす」
という感じで睡眠薬を処方されます。僕もそうでした。
そして、睡眠薬を飲むと、確かに寝られるんですが、全く寝た気にならなかったんですよねー僕の場合。起きても最悪の気分ですし、薬がないと寝られないみたいになっていきました。
で、最終的には薬を飲まずに睡眠障害も解消していくんですが、今になって思う。
睡眠薬は必要だったんかと。
今は僕みたいな重篤なうつ病ではなくても、病院に行くとすぐ抗うつ剤なり、睡眠薬を処方されるケースが増えていると聞きます。
いつぞやのブログで書いた通り、うつ病にも種類があり、脳内物質に異常がある内因性うつなどの場合は薬が必要な場合が多いらしいが、軽症うつの人にも薬は必要なのか?
謎です。
僕(軽症うつ)の場合、最終的には薬なしで回復に向かっていったので、詳しい診察もなしに「薬!!!!」という医師の態度は歓迎できません。
お金もかかりますしね。
睡眠薬と抗うつ剤を飲んでいたときは、気分の上がり下がりが激しくて、逆に大変でした。自浄作用があるうちは、それを活かす道を探るべきだと思う。
そもそも、睡眠薬を処方する意味って、しっかりと定刻に寝起きするためであると思うが、
「定刻に寝起きする」ということ自体、休んでいる人にはいらん世話だと思う。医師はそうさせたがるけど。
ネットを見ていても、早寝早起きしましょう、とか、起きる時間を固定しましょう、とか、とにかく生活リズムを整えましょうみたいなアドバイスが目立つ。
ほんとうるせぇ!!!!
休んでいる人は、そんなカスみたいなアドバイスは気にせず、どうか好きな時間に寝て、好きな時間に起きてください。 生産的である必要は一切ありません。 どうか思いっきりグダグダしてください。そして、周囲の方はどうかそっとしておいてください。一緒にグダグダできる人はグダグダしてください。
そのうち少し回復してきます。あれこれ整えるのは、その後です。
生活リズムを整えるのは、僕の感覚だとちょっと元気になってきて、対外的な活動も少しできるぐらいになってきてからやればいいことだと思っています。
そんなことよりも、グダグダと休むこと。グダグダと休んでいることを気にしないことのほうが初期の段階ではずっと大事だと思います。
【回復への道筋③】自分の身体が自分のものではないという感覚
前回の記事では、私の病が本格化したところまでを書きました。
この時期の主な症状は、
・無気力、無意欲
・激しい落ち込み
・イライラ→モノを壊す
・眠れない
といったものでした。
特につらかったのは夜に眠れないことで、寝ようと思っても身体がムズムズして寝付けませんでした。
これは、こういう病気になった人はわかると思うんですが…なんとも表現しにくい、嫌な感覚ですよね。このムズムズ。
当然、寝付くのは朝方になるので、起きるのは昼を過ぎてからか、夕方ごろでした。
今思えば、休んでいるのだから早起きする必要なんてなかったわけですが、当時は夕方ごろに起きると
「俺の人生おわた('ω')」
と自己嫌悪に陥る日々でした。
寝ようと思っても、寝られない。起きたい時間に起きられない。起きても何もできない。イライラしてきて、壊すべきでないモノを壊す。自分の身体も傷つける…といったことを繰り返すうちに、
まるで自分の身体が自分のものではないような感覚に陥りました。
自分の意思とは関係のないところで身体が動いているような感覚ですね。
そして、この感覚はのちに、感覚ではなく、実感に変わりました。
つまり、自分の身体は自分のものではないと確信するようになりました。
どういうことかと言いますと、自分がここにあるという意識(存在)と実際に動いている身体は別物であるということです。
…なんか自分で書いていても怪しい内容になってきました。すいません。
しかしながら、こう考えるようになってから、自分を客観視できるようになったような気がしていて、私とっては回復への転機になった考え方の一つではないかと思っています。つまり、
私という意識が入っているこの身体は、父母から授かったものであって、自分のものではない。授かりものである以上、決して粗末にしてはならない。心身を病んでいるのは、私という意識の管理不行き届きである。
こんな感じです。
こうした考え方のもと、それまで「辛い」「悲しい」「憎い」といった感情に支配されていた頭の中に、「傷ついた心身をどう回復させるか」という理性が芽生えていきました。
うつ病を発症してから、半年後ぐらいのことだったかと記憶しています。
こうした考え方が、食事管理や筋トレなどうつ病克服に向けた取り組みを始める原動力になりました。今でもそれは続いています。健康第一!!!
ということで、今回は自分の感覚(しかも自然発生)の話だったので、うまく伝わるかどうかわかりませんが、参考になれば幸いです。最後までご覧いただき、ありがとうございました!
回復への道筋②
いやー本格的に梅雨入りしたみたいです。
雨はいやですねぇ…
私は家の庭先で筋トレすることが多いので、雨が降ると筋トレでできない種目が出てきますし、大好きなマウンテンバイクにも乗れないし。
梅雨が過ぎ去って、毎日元気に光合成できる季節が一日でも早く来ますように…
はい。というわけで、今日は「回復への道筋②」ということで、書いていきます。
その前に皆さん、人間の細胞は絶えず、生まれ変わっているということをご存じでしょうか?
いわゆる「細胞の新陳代謝」なんですが、だいたい3か月ぐらいで新旧交代ということになっちゃうらしいんですね。
筋トレ界で、「まず3か月続けるべし」ということがよく言われているのも、ここらへんに理由がありそうですが…。
私がうつ病から回復していくにあたっても、だいたい3か月ごとに状態に変化がありました。
細胞の新陳代謝が関係しているかどうかは不明ですが、感覚としてそういう感覚がありました。不思議なもんです。
じゃあ、うつ病が発覚して会社を休み始めてから最初の3か月で何が変化したのかということですが、私の場合は症状が本格化しました。
それまでは、いわゆる抑うつ状態(落ち込み、無気力、無意欲などが続く状態)がメインだったのですが、だんだんと破壊衝動が…ってこれ前に書いたな。
はい。とにかく、大変に病的な感じになってきたわけです。
症状が本格化した原因は、実家に戻ったことでしょうか。それまでは、東京のアパートに一人でいて、すぐに会社にいくつもりでいたので、ある程度、気も張っていました。
それが、いよいよ本格的に治さなければいけないとなって、実家に帰省。とてもリラックスできる環境にうつったからこそ、今までため込んでいたものが爆発したような感じになったんでしょうな。
病が本格化していた当時は、あまりこういうことは言いたくないのですが、本当に辛かったですし、家族には本当に迷惑をかけました。
ただ、今振り返ってみると、自分の中にある病魔の本体とでもいいましょうか、病気の根っこみたいなものが出てきたからこそ、根本的な回復もあったのではないかと思います。
ああやって、自分の中にあるものを全てぶちまけられる環境があったからこそ、その後の回復にも向かっていけたのかなと。
その環境の全てであった家族には、本当に感謝しています。
まぁ、この時期は、回復うんぬんというよりも、とにかく病に振り回され、翻弄され、とことん落ち込むって感じでした。人ともまともに会話できなかったですし。でも、それでよかったと思います。
はい。今日はただただ思ったことを思ったままに書いただけになりました。まぁこういう日もあるということでご容赦ください。
次回はもっと面白いはず!!いや面白くはないか!!はい、最後までご覧いただき、ありがとうございました!
回復への道筋①
雨が降っております。
秋田もそろそろ梅雨入りですかねぇ…一番いやな季節です。
ねっとりと絡みつくような天気の日は、体調を崩しがちな私です。
みなさまも、くれぐれもご自愛ください!
さて、今回からは、私がうつ病(軽症うつ)からどうやって回復していったのかを書いていきたいと思います。
うつ病の発覚から回復までは、以下のようなプロセスがあったと考えています。
すなわち、
こんな感じかなと思います。
時系列順に並んでいるように書きましたが、実際は、この順番通りに回復していくわけではありません。行ったり、来たりを繰り返します。
特に1~9ですね。休むことに対する葛藤は完全にはなくならないですし、体調も良くなったり、悪くなったりです。原因の分析についても、最初のうちは「全てあいつのせいやでぇぇぇ!!!」とか思ったりしますしね。
ただ、お世話になったクリニックの医師によれば、
「うつ病は良くなったり、悪くなったりを繰り返します。典型的な回復パターンだよ」
ということで、一進一退の休養生活は、ごくごく当たり前のことのようです。
しっかりと休息して(しっかりの中身については後日詳述)、元気になったり、落ち込んだりを繰り返して、周囲に助けてもらいながら、時間をかけて徐々に良くなっていくイメージです。
症状が本格化していて、本当に辛い時期、私は自身を一気に回復させてくれるような薬や、よくテレビなどでやっている「この一言で私は変わりました!!」みたいなのを探していました(笑)
でも、実際はそんなものはなくて、回復への道筋は日々の地道な積み重ねの中にしかなかったんですね~
はい。ということで、今回はプロローグ的な感じで書いてみました。次回からは、さらに掘り下げた内容になっていきますので、よろしくお願いします!
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
【補足】うつの原因について
みなさま、こんばんは。
思いがけず、当ブログをたくさんの方にご覧いただいているようで…。自分の病気のことですので、恥ずかしいような気もするのですが、私が書いている内容が少しでも何かの役に立てば幸いです。
今後もゆるりと書き続けていきたいなと思っているので、なにとぞよろしくお願いします。
さて、前回までは、私がうつ病になった原因を掘り下げてみました。途中で力尽きた感じもありますので、今回は少し補足していきたいと思います。
ストレスは悪者ではない
前回の記事では、いかにもうつ病の原因はストレスである!ということで、ストレスを完全に悪者扱いしているわけですが、ストレスが完全になければいいのかというと、そういうことでもないと思います。まず、ストレスを周囲から完全に取り除くことは不可能ですし、ストレスがなければ、人間的な成長も止まってしまうだろうと思うからです。
私は筋トレ愛好家ですので、こういうことを書くのですが、筋肉は傷ついて、回復して、大きくなっていきます。あるいは、「重っ!死ぬるっっ!!」と感じて、それに適応するために強くなっていきます(諸説あります)。
だから精神的にも同じなんじゃね!!
と思うわけです。
はい。というわけで、より注意しなければいけないのは、ストレスの強度と持続時間の関係です。
偉い人によると、
ある程度の強いストレスであっても、それが短時間であれば自律神経が防御反応を発揮して乗り越えることができます。しかし、慢性的に続くともはや耐えられるだけの気力も体力もなくなってしまって、心身のバランスをくずし「軽症うつ」になってしまいます。(『「軽症うつ」を治す』森下克也/角川SSC新書 より)
ということです。ストレスから守ってくれる自律神経も、ずっと緊張状態にあると疲れてしまうんですな。ストレスを長引かせないことが最も重要だということが分かります。
ストレスが長引くか、長引かないかは、その人の「性格」によるところが大きいということは、前回のブログに書いた通りです。ちなみに、私の場合は、長時間労働や人間関係など、中程度のストレスが2年ほど続いて、限界を迎えました。
ストレス以外の原因
私がうつ病になった直接的な原因はストレスであったわけですが、それ以外にもうつ病の原因はあるようです。
すなわち、
です。
外的ストレスに起因しない、もしくは、それを主要因としないうつ病は、私が患ったうつ病とは全く別物と言ってもいいらしく、治療のアプローチも異なってくるみたいです。
前にも書いた通り、私の場合は「うつ病」「抑うつ神経症」と診断されましたが、その実態は「軽症うつ」に限りなく近いと(自分で勝手に)思っています。すなわち、今まで何ら問題なく社会活動をしていたものが、外的ストレスなどをきっかけに抑うつ症状を現じたということです。したがって、当ブログの内容もそれに追随したものになりますので、ご承知置きください。
というわけで、今回はうつの原因について、補足的な内容を書いてみました。
次回からは、私がうつ病からどうやって回復していったのかを書いていこうかなぁと思います。最後までご覧いただき、ありがとうございました!
うつになりやすい性格とは
前回のブログで私は、自身がうつ病になった主な原因として、
- 自身の性格のクセ(執着型性格=完璧主義、すべき思考etc)
- 長時間労働によるストレス
- 人間関係の煩雑化によるストレス
- 不摂生な生活による身体へのダメージ
の4つを挙げました。
これを簡単にまとめると、
増大するストレスを消化しきれなかった
ということになり、私がうつ病になった直接的なきっかけは、いわゆる「ストレス」であるということが言えると思います。
ただ、何をどの程度のストレスに感じるか、また、そのストレスをどの程度の期間で消化できるかは人によって様々で、これらを決定づける大きな要因が「自身の性格のクセ」であると思っています。
すなわち、ストレス対処能力が低い、うつ病になりやすい性格が存在するということです。
ここで、偉い人の力を借りたいと思います。
『「軽症うつ」を治す』(森下克也/角川SSC新書)では、うつ病になりやすい人の性格を
「仕事熱心で几帳面」「決められたことはきちんとこなさないと気がすまない」「凝り性で徹底的にやらないと気がすまない」「周囲に気を遣い過ぎる」「ずぼらな人を見ると許せない」「一度感情を害すると後々まで引きずる」(p29)
と分析しています。
これを見たときに私は思いました。
これ全部俺やん…
と。
見事に当てはまっておりました。はい。
と同時に、なんとなく腑に落ちたというか、「あー俺ってそうだったんだ」と自分を客観視できた気がしたことも覚えております。
ちなみに、こういった性格を「病前性格」とも「執着性格」ともいうらしいです。なんとなく嫌な名前ですね。
さて、私のように病前性格の人間がなぜストレスをためやすいのかということですが、それはストレスに直面した時の心の中をご覧いただければ、分かりやすいと思います。
例えば、入社3年目。仕事にも慣れ、それに伴い仕事量も多くなってきました。そして、その仕事量は、ついに自分のキャパシティを超えるまでになってしまいました。
ここで私はこう思います。
「ここで手を抜いて楽をするのは悪いことだ」
「私の仕事なのだから、すべて私の手でやり遂げるべきだ」
「周りに迷惑はかけられない」
「頼まれたことは断るべきではない」
いかがでしょうか。
仕事量を減らす道を、自ら閉ざしてしまっています(笑)。これではストレスを消化するどころの話ではありません。
こうした考え方を「すべき思考」というようです。
ああすべき、こうすべきっていうのは、主観的な思い込みであって、そういう固定観念で自分を縛るのはメンタルヘルス上はよくないってことですな。
何やら私の性格を紹介したようになってしまいました。なんだか疲れてきたので、今回はここまでにします。最後までご覧いただき、ありがとうございました!